前編がとっても長くなってしまいました。後編ではビタミンB6の効果に関する論文の話と妊婦が摂取可能なビタミンB6の容量についてお話しします。
前編を読んでいただけると更に理解が深まるのでオススメです。
- 統合医療情報発信サイトって知ってる?
- つわりに効くのかどうかさらに詳しく書いてあった
- ビタミンB6の摂取上限値は?
- 日本のサプリメントは?
- 実際のサプリメントをオーストラリアで買ってみた
- 摂取した感想
統合医療情報発信サイトって知ってる?
私は今回、初めて知りました。厚生労働省がの事業の一つとしてオープンしているサイトで患者さんやご家族の方をはじめ、一般の方や医療専門家に対して、統合医療について信頼できる、正しい情報をわかりやすく紹介しているウェブサイトです。
(統合医療って何って人はここでは本筋ではないのでサイトの説明見てね)
一般の方へ | 「統合医療」情報発信サイト 厚生労働省 「統合医療」に係る情報発信等推進事業
ビタミンB6の説明を発見したよ!
ビタミンB6 | 海外の情報 | 医療関係者の方へ | 「統合医療」情報発信サイト 厚生労働省 「統合医療」に係る情報発信等推進事業
つわりに効くのかどうかさらに詳しく書いてあった
産科ガイドの論文と加えて2004年と2010年に発行された論文でビタミンB6とドキシラミン(抗ヒスタミン薬)の併用によって、妊婦の悪心・嘔吐が70%減少し、悪心・嘔吐による入院率が低下することが示されたようです。
アメリカの産科婦人科学会では、妊娠中のつわりの治療に、ビタミンB6を1回10-25 mg、1日3-4回投与する単剤療法を推奨しているようです。それでも患者の症状が改善しない場合はドキシラミンを追加することを推奨しているようです。
日本以外では世界的につわりの治療に使われているみたい
ビタミンB6の摂取上限値は?
気になる1日あたりの摂取上限値についてまとめました。
女性 | 妊婦 | 授乳婦 | ||
19~50歳の推奨摂取値 | 1.3 mg | 1.9 mg | 2.0 mg | |
19歳以上の摂取上限値 | 100mg | 100mg | 100mg |
あれ、前回の厚生労働省の数値と違うような・・・そうです、こちらはアメリカの政府機関が算出したデータのようですね。
2006年に発行された論文では妊娠7週目にビタミンB6の摂取(平均用量132.3 ± 74 mg/日)を開始し、9 ± 4.2週間継続した妊婦から生まれた乳児で催奇性作用との関連はなかったとされています。ただし、2010年に発行された論文では妊娠期間の前半にビタミンB6のサプリメントを投与された妊婦から生まれた乳児に先天性欠損症が発生したという症例報告が1例だけあります。論文のアブストラクトからはどのくらいの量で引き起こされたのかわからないですが。
これらのこともあり、日本では葉酸や鉄分のように自己摂取が勧められていないのだと推測出来ます。栄養学と生理学の知識が必要になりますから、自信がない・自分で情報の取捨選択の責任が取れない人は必ず医師または薬剤師に相談してくださいね。
一方で食品からビタミンB6を大量に摂取して有害作用を引き起こしたという報告はないようなので安心してください。なぜなら、同じページに食品からの摂取例があるので見ると理解が出来るのですが、大量に摂取できるようなビタミンではないからです。レバニラをお腹いっぱい食べて1.0mgくらいしか摂取出来ないようです。
ただ、経口投与を1〜6 g/日で12〜40カ月長期投与すると、運動失調を特徴とする重度の神経症状が現れたようです。ただ、この量って凄まじい量ですよね。
日本のサプリメントは?
日本でつわり対策用のサプリメントは売っていないようですね。代わりにamazonでビタミンB6のサプリがかなり売れているようでした。
ビタミンB6だけ摂取したければこれが売れているようです。
ビタミンB6が20mg配合されています。
ビタミンB群で一番売れているのはこちら
ビタミンB6が30mg配合されています。
どちらのサプリも結構、多くのビタミンB6が配合されているのですね。オーストラリアのサプリメントだと同量入っていて妊婦は12時間に1回の摂取までと注意書きがありました。日本の妊婦が摂取する前には医師と薬剤師に相談した方が安心かもしれませんね。
実際のサプリメントをオーストラリアで買ってみた
私がオーストラリアのファーマシーで手に入れたのはこの2つ
つわり用のサプリメント
Buy Elevit Morning Sickness Relief Tab X 30 Online At Pharmacy Online
12時間に1回1タブレットでジンジャーエキス600mgとビタミンB6 37.5mgが摂取出来ます。ジンジャーエキスはアメリカでつわりへ処方されるらしいです。(こちらはエビデンスなし)
ビタミンB6が一日の摂取上限値以下にはなっていますが、病院でつわりの吐き気に処方されるくらいの大量のビタミンB6が入っています。用法の但し書きにも12時間に1回しか取らないように、長期間に渡って摂取しないように、守らない場合は障害が現れる場合がありますと書いてありました。
こちらでは特に医者の処方なしで飲めます。ただ、初めての購入だったので薬剤師さんに相談しました。
ビタミンBのサプリメント
まぁ毎日毎日つわりのサプリメントを摂るのもなあ・・・ということでメインは色々なビタミンBが入っているサプリメントを摂ることにしました。
B Complex Adult VitaGummies 60s - Nature's Way
こちらは1粒につきビタミンB6が2.5mg摂取できます。1日2粒までです。
他にも妊娠中にあると良いビタミンB12や必須の葉酸も入っているので、これが毎日のサプリメントになりそうです。
摂取した感想
ひどかった頭痛と吐き気がだいぶマシになったよ
グミタイプの方しかまだ摂取していないのですが、ひどかった頭痛と吐き気がだいぶマシになりました。ビタミンB群は同時に摂る方が相乗効果があるらしいので、微量であっても効果がちょっとはあったのかも?(プラセボ効果も否定できないけど・・・)
ビタミンB群は水溶性なのでビタミンAのようにとりすぎると胎児に障害が出るとドキドキしなくてよくて気楽なのは良いかもしれません。でも一日の上限値は超えないようにね。
サプリメントの摂取について、自分の知識に自信がない・自分で情報の取捨選択の責任が取れない人は必ず医師または薬剤師に相談してくださいね。
あくまでわたくし個人の使用した感想です。