育児と食

妊娠や育児に関する食に関する情報を専門家の立場から、母親、妊婦の立場から発信したいと思います。オーストラリアでの育児、妊娠、ジェンダー論に関する雑記も多いです。どうぞよろしくお願いします!

無痛分娩体験レポート(オーストラリアでの出産)

今回、第二子をオーストラリアで出産しました。オーストラリアでは妊婦の9割くらいが無痛分娩を希望します。もちろん私ももれなく無痛分娩を希望し、出産をしたのでその体験レポートをしようと思います。ちなみにこちらでは無痛分娩という表現はなく、「出産時に硬膜外麻酔を使用する」という表現になります。

 

 

心が折れて計画分娩を予約したが・・

私は第一子は34wでの早産となりました。原因は子宮が少し異形であること・体質的に収縮しやすいこと・子宮筋腫があることなどなどと、第二子もまた早産になるかもねと日本の産婦人科医には言われていました。

オーストラリアの産婦人科医はいやいや今回は新しい薬も使うし大丈夫だよ!何なら39wくらいじゃない?と呑気なことを言っていたのですが、まさにその通りになりました。37wを超えても38wを超えても一向に出てくる気配がなく、お腹の子がビッグベイビーだったこともあり、推測体重も3,500gを軽く超えてしまって予定日まで待つと4,000gを超えてしまうのではないかとおそれおののきました。

はい、自然に陣痛を待とうかな〜という呑気な気持ちは消え失せ、39w5dでの計画分娩の予約を取りました。

39w0d おしるしなし

計画分娩の予約を取ってエンドが決まったことによるリラックス効果か、計画分娩の前に陣痛がきました。前回の出産ではおしるしがあった日その日に出産となりましたが、今回はおしるしがなく本当にある日突然陣痛が来ました。

朝5時 陣痛開始

生理痛のような痛みと肛門への刺激で目が覚めました。時間を測ってみると痛みは7分間隔できていました。ただ39wまでに前駆陣痛がよく来ていたので、今回も前駆陣痛の可能性があるかなと考えそこからベッドで待機をしていました。あー前回のデジャブ・・・

朝7時 さすがに陣痛だと察した

さすがに2時間ほど規則的な痛みがあったため、これは陣痛ではないかなと察しました。夫を起こし、陣痛の可能性があることを伝えて、家族で朝ごはんを食べることに。私は病院に行く準備も同時に行いました。

朝8時 病院に連絡

規則的な痛みが開始してから3時間経過したため病院に電話をしました。やはり陣痛の可能性があると言うこととなり病院に急いで向かいました。なぜなら私は前回、陣痛の時間が6時間だったためです。初産だとかなりのスピード出産です。

夫は初めての陣痛体験?のためパニックとなってしまい、準備にとても手間取いました。ただ本人はさすがに2回目なのでいたって冷静でした。

朝8時半 病院に到着やはり陣痛だった

病院が車で15分という近さなのは良かったポイント。midwifeという日本でいう助産師さんみたいな人と話をして、日本でいうLDRの部屋に通されました。いきなりLDRに通され、服も出産用の服に着替えてからのNSTだったため、これでもし陣痛じゃなかったらどうしようと地味に焦りました。

NSTと内診の結果、5分間隔の陣痛と子宮口が4.5センチ開大していることがわかりそのまま本日お産に突入しましょうとなりました。

朝9時 硬膜外麻酔を入れる

内診の後にいまのタイミングで麻酔を入れることをお勧めされました。なぜなら経産婦はお産の状況がすぐ変わるため、麻酔を入れるタイミングが遅くなってしまうと、効果が出る前に陣痛の痛みがすごく激しくなってしまうことがあるためです。

もちろんタイミングによっては陣痛が遠のいてしまうこともあるのでなかなか難しいそうですよ。私は子宮の収縮が良いタイプなので問題なくいけるっしょということで迷わず麻酔を入れることにしました。

今ちょうど到着しましたみたいな普段着の麻酔科医が登場し、なぜか東京観光の話と質問をされながら硬膜外麻酔をされました。フランクすぎだろと思いつつ、まあリラックスして臨めたので良かったかもしれません。麻酔は背中を丸めて背骨からちょっと横にずれたところにブチューと入れられました。何か異物が入ってくる感じが不快でしたが、特に痛みなどはなかったです。

麻酔を入れてから20分後くらいから陣痛がほぼなくなりました。5分間隔でもそこそこ痛いですからね。朝5時から起きていて眠いので体力温存も考えて寝ることにしました。陣痛があるのに寝れるってすごいですよね。

朝10時 人工的に破水をさせる

陣痛と子宮口の開き方は順調だったのですが、胎児の頭がまだ高いところにあったため人工的に破水をさせようということになりました。麻酔をしているので内診〜ぐりぐり〜人工破水も痛くないのは最高でした。

そこからどうやら陣痛は3〜4分間隔になったみたいですが、麻酔の力であまり痛みを感じないので、また寝ました。

12時 陣痛は2分間隔へ・お尻痛を感じる

麻酔を入れてから12時までの間はほとんど痛みを感じることがなく、体力温存のためにずっと寝ていました。この間に子宮口が5センチから10センチまで開き、胎児の頭がどんどん下がっていったようです。

そしてついに12時ごろからお尻痛を感じ始めました。どうやら内診をしてもらうと胎児もかなり下がってきたようでした。この時の陣痛の間隔は2〜3分。もう最終段階に近づきました。

体質的に麻酔が効きにくかったのかお尻への刺激をかなり感じました。とはいえ麻酔無しの刺激に比べれば8割減なのでどっちゅうこともないです。むしろいきみやすくていいやんと思ってました。

昼1時 早く出産させてくれー

昼の1時に子宮口が最大に開大、胎児も準備万端のポジションになりました。が、しかし、同時に緊急帝王切開が2件入ってしまい普通分娩の私は待機することになってしまいました。ちょうど出産日が日曜日だったので産婦人科医もそんなにいなかったようです。

無痛分娩だと無理矢理いきまなければ生まれる事は無いよとmidwifeに励まされ(?)そのまま30分程度待つことになりました。でももう辛かったら産もうね!とも言われちょっと困惑しました。いきみたいのに我慢するのは無痛分娩といえども、なかなかつらかったです。

昼1時45分 いよいよ出産だ!

ようやく45分後に医師が到着し、いよいよ出産できることになりました。収縮の強いところでいきむように言われものの、麻酔が効いているのでなかなか思いっきりいきみを下半身に伝えるのが難しかったです。経産婦でも難しいので初産婦の人はなお難しいかもしれません。

いきみが下手だったのと胎児が大きいことから、会陰切開と吸引をすることになりました。次の収縮で絶対出そうということになり。気合いを入れてフルパワーでいきむとつるんと息子は誕生しました。(夫いわく)

昼2時 男児誕生

無事、お昼の2時に3,250グラムの元気な男児が誕生しました。泣き声は小さかった娘の方が大きい声だったかも・・・と思いつつも、誕生してすぐカンガルーケアをし初乳を飲ませることが出来ました。吸い付きがかなり力強かったのに驚きました。

カンガルーケアをしている間に会陰縫合をしましたが、まだ麻酔が残っていたので痛みは特に感じませんでした。体力的にも精神的にも余裕があったので、へその緒を見たり、胎盤を見たりしました。そういえば夫は夫はへその緒を切っていて、興奮していました。 

麻酔の副作用

出産中は寒さくらいしか感じなかったのですが、出産後はホッとしたのもあったのか強い眠気と吐き気を感じました。そして盛大に吐いたため、吐きどめの薬を入れました。ただ、それ以外の副作用は私はなかったです。

大満足だった無痛分娩

麻酔の副作用や若干麻酔の効きが悪かったこともありましたが、トータルでみると大満足な出産となりました。やはり体力温存できたのが一番良かったです。初産が体力100%中、80%くらい使ったとすると、今回の出産では10%も使ってなかったと思います。何たって途中で寝てましたからね。

やはり体力があるとその後の新生児との生活も楽でした。3時間毎の授乳もあまり苦になりませんでしたし、今も出産後2週間ちょっとですが、ほぼ全回復に近いような気がします。もちろん、会陰と骨盤が痛いのは変わりないですけどね。

あとはすごく冷静に出産に取り組めたことがよかったです。前回は嵐のような出産だったので・・・。

経産婦には本当に無痛分娩がオススメ

大絶賛の無痛分娩ですが、やはりデメリットもあります。麻酔を入れると陣痛が少し遠のきます=分娩時間が長くなり帝王切開になってしまう人もいますし、いきみにくくなるので吸引・鉗子などを使うリスクも高くなります。あとは体質によっては意外と痛かったります。なので初産の人に強くオススメできるかと言われるとちょっと微妙です。

ただ、経産婦には本当にオススメです。経産婦だと分娩時間が短い傾向にありますし、いきみ方もわかっていますし、本物の陣痛の痛みを知っているので麻酔の効果に感動すると思います。あと上の子がいると結局体を休めなかったりするので、回復が早い方が絶対いいです。

日本でも麻酔を使いたい人がもっと安全に自由に使えるといいのになと思いました。

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