みなさんは掃除用洗剤の使い分けってされていますか?育休前の研究所に勤めていた時は、実験中はちゃんと使い分けをしていたのですが、家事になると途端にやる気がなくなり、家では全く使い分けをしていませんでした。
日本のプロダクトは最高で羨ましい
とはいえ、日本にいるとこれみたいな製品をとりあえず使えば安全に綺麗になるようにメーカーが工夫してくれているので、何と使用していても大丈夫だったりします。
しかし、海外だと国によって基準が違うため日本だとあまり取り扱わない刺激の強い薬剤が売られていたりするので要注意です。私はオーストラリアで生活し始めて一年くらいは色々考えるのが面倒で中性の界面活性剤で適当に掃除して何となく過ごしていました。
しかし、第二子を妊娠してから掃除頻度がかなり下がりとっても汚くなってしまいました・・・ので、今回は家事代行を頼むこともあり、洗剤の成分を整頓し、ラインナップを揃えることにしました。ほぼ自分用のまとめですが主婦・夫のみなさまにも役立つかも?!
洗剤についてどれだけ理解していますか?
洗剤は売られているメジャーなものをざっくり分けると
・金属イオン落としのための酸性の洗剤
・人体に優しい中性の界面活性剤
・たんぱく質汚れのためのアルカリ性の洗剤
・菌を殺すための次亜塩素酸ナトリウム洗剤
というかんじです。(このカテゴライズの異論は認める・界面活性剤の世界は沼なので今回はあまり触れないでおきます)
それぞれ汚れに対して使い分けないと基本は汚れは落ちません。とはいえ、物理的摩擦でもそれなりには落ちてしまうのですが。
汚れを落とすためには、壁面などにこびりついた物質を剥がして水に溶かして流す必要があります。ということは、一旦、その汚れに化学反応を起こして取れやすくするために少しバラバラにさせないといけないということ。
金属イオンの塊だとそれをほぐしたり、タンパク汚れだとタンパクの結合を切ったり、油汚れだと水にも溶けるようにけんかしたり、菌などは細胞膜を破壊して殺さないといけないですね。
基本の考え方まとめ
・石鹸汚れ、水あか、尿石(アルカリ性の汚れ・金属イオン汚れ)は酸性の洗剤
・皮膚などのタンパク質汚れ、食品・調理汚れなどはアルカリ性の洗剤
・菌、カビを殺すには塩素配合の洗剤
よくあるのが、油汚れが酸性だとか、尿石がアルカリ性だとかいう説。油は水に溶けないのでそもそもpHという物差しでは測れないし、尿石は金属イオンの結晶で水に溶けないのでこれもpHはない。
なぜかネット上では酸性だのアルカリ性だのいわれていて、私はプチパニックになりました。(あれ、自分の知識が足りないのかな・・・専門家なのにと思っちゃいました)ネットの情報って取捨選択が本当に難しいですね。
使い分けが重要
ここで重要なのが、強いものを使えばいいというものでもないということ。酸性、アルカリ性が強い洗剤を使えば何でも綺麗にはなりますが、もちろん皮膚に着くと皮膚が溶けますし、壁面などの材質を溶かしてしまいます。刺激臭があるものもあります。
なので、毎日、次亜塩素酸ナトリウムやスルファミン酸を使うのは結構リスクがあります。そもそも毎日の掃除にはそんなに強い洗浄力はいらないかなと。毎日のトイレやお風呂掃除はクエン酸・乳酸あたりをスプレーして流すとかで十分だし、中性の界面活性剤でシンクやテーブルは綺麗にすれば綺麗さは保てるかなと思います。
メジャーな商品
ここまでつらつら書きましたが、こんなの覚えられないよーという人がきっと多いですよね・・ということで、メジャーな商品で何となく覚えてください!
酸性のもの
お手製クエン酸水
正直、コスパ最強なのは自分でクエン酸を溶かしてクエン酸水を作ったもおのだと思います。濃度も調整できるし。これ1つでトイレ掃除、お風呂掃除がいけますよ〜。
サンポール
トイレマジックリンとか有名ですが、あれ界面活性剤くらいしか入ってないので尿石は綺麗にならないですよ。日本の洗剤はあまり酸性洗剤のラインナップがない中で、これは何と塩酸配合・・・まあ取扱い注意ですが、効果は抜群です!
そこまですごいのいらないよ!っていう人はトイレのルックあたりがいいかもです。スルファミン酸がちょっぴり配合。オーストラリアでは酸性洗剤が死ぬほど売っているのですが、もう、本当に便器がピッカピカになるので、ちょっとでも酸性の物質が入っているものを使用することをお勧めします。
万能洗剤(中性のもの)
お手製重曹水
重曹は一応アルカリ性なのですが、弱弱アルカリ性という感じなので、こちらで紹介。もうお菓子用の重曹溶かして重曹水作ればいいと思いますwコスパ最強!
まめに掃除ができない個人的にはそんなにいいか〜?と思ってしまうのですが、こまめに掃除できる人にはすごく向いている素材だと思います。
油汚れにはちょっと鹸化作用があるし、重曹の水への溶けにくさがちょっと研磨剤にもなるし、弱いけど金属イオンへのキレート作用もあるし。威力は弱いが万能といわれれば万能。
弱アルカリ性のもの
ジフ
弱アルカリ性の洗剤で代表的なものといえばジフ。界面活性剤と水酸化ナトリウム混合液という感じ。こちらは研磨剤も入っているのでガシガシ汚れは落ちますが、綺麗にしたい場所に注意!キッチンでもお風呂でも共通して使えますよ〜。
過炭酸ナトリウム(アルカリ性のもの)
暮らしの過炭酸ナトリウム
液体ワイドハイターの方が有名かもしれませんが、なぜか液体ワイドハイターは洗濯用に限定してあったので、こちらの何でも使える純粋な粉末タイプをオススメします。これは結晶が溶けやすいのでスプレーボトルにしても保管ができますが、アルカリ性が強いので取り扱いは要注意!
次亜塩素酸ナトリウム(アルカリ性のもの)
カビキラー
次亜塩素酸ナトリウムといえば塩素臭!塩素臭といえばコレーーーー!!!カビキラー!!!カビキラーもキッチンでもお風呂でも共通して使えますよ〜。場所ごとにそれぞれ買うのってめんどくさくないですか? もちろん場所ごとに使いやすいように粘度や界面活性剤などなど適したものに調整はしてあるんですけどね。
参考にしたwebサイト
石鹸会社なので石鹸おしがちょっと目立つのですが、わかりやすく汚れ落としの基本を書いてあります。
薬剤やキレート作用に興味がある方はこちら。理系院卒なら「なつかしー」って思うこと間違いなし。
バリバリの理系だから気づけた心とコミュニケーション:水回りの汚れを落とす - livedoor Blog(ブログ)
洗剤のpH別に洗剤の特徴と市販品を紹介してあってわかりやすいです。むしろこの図を家に貼っておくといいかもw